100年近く前の『七五三の着物』 3歳の娘に着せると?「声が出た」「泣きそう」 By - grape編集部 公開:2025-12-13 更新:2025-12-13 七五三女の子娘着物祖母 Share Tweet LINE 投稿者「次の世代につないでいきたい」 ――着物を譲り受けた経緯について詳しく教えてください。 私の実家には数十年前に私と妹が七五三で着た『産着兼・3歳の着物』が残っており、2015年には長女の産着としても使用しています。 本来であれば、長女の3歳の七五三でもその産着を三つ身に仕立て直して着せたかったのですが、当時は両親が海外在住で着物の受け渡しや準備の都合が合わず、その際はレンタルで対応しました。 約1年前のお正月に義実家で七五三の話題になり、「仕立て直しのお店を探そうと思っているが、ネットで見ていてもなかなか見つからない」と話しました。 すると、義母が「よかったら、うちにある着物も使う?」と声をかけてくださり、ありがたく義実家の着物を数点譲り受けました。 その後、実母が仕立て直しをお願いできる方を見つけてくれたこともあり、最終的には実家と義実家、両方の着物を着せられることになりました。 ――着物を着た時の娘さんは、どのような反応をしていましたか。 次女は着物を着るのが初めてだったので、最初は戸惑いが大きかったようで顔も動きも固かったように思います。 嫌がる様子はありませんでしたが緊張しており、撮影中に慣れない草履でつまずいて大泣きしてしまいました。 ただ、その涙で緊張がほぐれたのか、その後はカメラマンさんやスタイリストさんに遊んでもらいながら落ち着いて撮影を続けることができましたよ。 慣れない着物に少し緊張をしてしまっていたという次女。途中転んでしまうというハプニングがあったものの、そんな様子も微笑ましいですね。 また、umiさんはお祝いの席に参加した義祖母をはじめ家族の様子についても、教えてくれました。 撮影当日、義祖母はいつも通り穏やかで静かに温かく見守ってくださいました。次女の着付け中に両家が待っている間に義祖母がご自身の七五三の写真を家族に見せてくださったそうです。 後から母を通して、その写真は東京の写真館で撮影されたこと、義祖母が戦時中に疎開で地方へ移られたことなどを知りました。 とてもかわいらしく、華やかな着物だったので、撮影の場にいた家族みんなが「きれいだね」と口々に褒めていましたよ。 次女にはこの着物の黄色が驚くほどよく似合っていて、私自身も思わず何度も「かわいい!」と声が出てしまうほど感動しました。 最後に「これからも丁寧に手入れをしながら、次の世代へとつないでいきたい」とつづっていた、umiさん。 家族の誰かが着た1着を受け継ぐという選択は、目には見えない絆をつないでいくことなのかもしれませんね。 七五三の晴れ着が紡いだ家族のつながりは、手鞠の柄のようにくるりと円を描きながら、そっと続いていくことでしょう。 ※本記事は投稿者様の許諾を得た上で掲載しております。 1 2 出典grape/@0eee23 Share Tweet LINE
投稿者「次の世代につないでいきたい」
――着物を譲り受けた経緯について詳しく教えてください。
私の実家には数十年前に私と妹が七五三で着た『産着兼・3歳の着物』が残っており、2015年には長女の産着としても使用しています。
本来であれば、長女の3歳の七五三でもその産着を三つ身に仕立て直して着せたかったのですが、当時は両親が海外在住で着物の受け渡しや準備の都合が合わず、その際はレンタルで対応しました。
約1年前のお正月に義実家で七五三の話題になり、「仕立て直しのお店を探そうと思っているが、ネットで見ていてもなかなか見つからない」と話しました。
すると、義母が「よかったら、うちにある着物も使う?」と声をかけてくださり、ありがたく義実家の着物を数点譲り受けました。
その後、実母が仕立て直しをお願いできる方を見つけてくれたこともあり、最終的には実家と義実家、両方の着物を着せられることになりました。
――着物を着た時の娘さんは、どのような反応をしていましたか。
次女は着物を着るのが初めてだったので、最初は戸惑いが大きかったようで顔も動きも固かったように思います。
嫌がる様子はありませんでしたが緊張しており、撮影中に慣れない草履でつまずいて大泣きしてしまいました。
ただ、その涙で緊張がほぐれたのか、その後はカメラマンさんやスタイリストさんに遊んでもらいながら落ち着いて撮影を続けることができましたよ。
慣れない着物に少し緊張をしてしまっていたという次女。途中転んでしまうというハプニングがあったものの、そんな様子も微笑ましいですね。
また、umiさんはお祝いの席に参加した義祖母をはじめ家族の様子についても、教えてくれました。
撮影当日、義祖母はいつも通り穏やかで静かに温かく見守ってくださいました。次女の着付け中に両家が待っている間に義祖母がご自身の七五三の写真を家族に見せてくださったそうです。
後から母を通して、その写真は東京の写真館で撮影されたこと、義祖母が戦時中に疎開で地方へ移られたことなどを知りました。
とてもかわいらしく、華やかな着物だったので、撮影の場にいた家族みんなが「きれいだね」と口々に褒めていましたよ。
次女にはこの着物の黄色が驚くほどよく似合っていて、私自身も思わず何度も「かわいい!」と声が出てしまうほど感動しました。
最後に「これからも丁寧に手入れをしながら、次の世代へとつないでいきたい」とつづっていた、umiさん。
家族の誰かが着た1着を受け継ぐという選択は、目には見えない絆をつないでいくことなのかもしれませんね。
七五三の晴れ着が紡いだ家族のつながりは、手鞠の柄のようにくるりと円を描きながら、そっと続いていくことでしょう。
※本記事は投稿者様の許諾を得た上で掲載しております。