無料食堂を行うとんかつ店に「贅沢だ」と非難の声 店の切り返しに「素晴らしい!」 By - grape編集部 公開:2020-02-22 更新:2020-02-22 貼り紙飲食店 Share Tweet LINE 奈良市に店をかまえる、とんかつ店『まるかつ』(@marukatsunara)。 『まるかつ』の外壁と看板の2か所には、2018年5月から店長が作った貼り紙が掲示されています。 もしどうしても、お腹が空いても、お家にお金がない時や、お子さんにおいしいものをお腹いっぱい食べさせてあげたいのにご事情があって難しい時などは、こそっと店長に相談してください。 店長のおごりで、こそっと無料でお腹いっぱい食べてもらいます。 世の中には、悲しいことに満足に食事もできないほど生活に困っている人たちが存在します。 仕事を失ってしまったり、片親で子供を育てなければならなかったり、働くことができなかったりといった状況で、少ないお金をやりくりしている人は少なくありません。 また、親から育児放棄(ネグレクト)され、食事を与えてもらえない子供もいるのです。 「困っている人を助けたい」という気持ちから、善意でとんかつの提供を行っている『まるかつ』。 しかし、時にはこういった意見が寄せられることがあるのだとか。 「とんかつなんて、ぜいたくなものを提供する必要はないのでは?」 とんかつは比較的単価が高いため、もしかすると、意見をていした人たちの中には店にかかる負担を心配する人もいたかもしれません。 それらの意見に対し、店側は「ぜいたくなのでしたら、だからこそ、たまにはとんかつやエビフライで元気のきっかけにしていただきたい」と回答しました。 皆様のご理解のおかげさんで無料食堂を続けさせてもらっていますが、「とんかつなんて贅沢では?」というご意見をいただいたことが何度かあります。私たちはとんかつ店ですし、ぜいたくなのでしたら、だからこそ、たまにはとんかつやえびフライで元気のきっかけにしていただきたいと思っています。 pic.twitter.com/YbdWfEeIUY — とんかつ店まるかつ@奈良 (@marukatsunara) February 19, 2020 『まるかつ無料食堂』には、2020年2月の時点でおよそ370人がやって来たのだとか。 中には、とんかつを食べて「子供たちにお店のものを食べさせてあげられるのは2年ぶりです」といっていた来客もいたそうです。 店長の金子友則さんは、『まるかつ無料食堂』を始めた際、このように思いを明かしていました。 料理人としては、食べていただけることは掛け値なしに嬉しいことです。 お腹が落ち着けば元気も出るかもしれませんし、少しは前向きな気分になれるかもしれません。他人を信頼して頼ってみようという気持ちになるかもしれません。 その最初の一歩になれたら嬉しいです。スタッフも同じ気持ちでいてくれると思っています。お客さんにも理解してもらえると思っています。 困っている人に手を差し伸べる、優しさあふれる『まるかつ無料食堂』。投稿は拡散され、「素晴らしい!」「今後も応援しますね」「心から敬意を抱きます」といった称賛の声が寄せられました。 また、苦しい生活を送った経験のある人たちから感謝の声も上がっていました。 きっと無料食堂の来客にとって、人の温かさがつまったとんかつは一生忘れられない味になったことでしょう。 出典grape/@marukatsunara Share Tweet LINE
奈良市に店をかまえる、とんかつ店『まるかつ』(@marukatsunara)。
『まるかつ』の外壁と看板の2か所には、2018年5月から店長が作った貼り紙が掲示されています。
もしどうしても、お腹が空いても、お家にお金がない時や、お子さんにおいしいものをお腹いっぱい食べさせてあげたいのにご事情があって難しい時などは、こそっと店長に相談してください。
店長のおごりで、こそっと無料でお腹いっぱい食べてもらいます。
世の中には、悲しいことに満足に食事もできないほど生活に困っている人たちが存在します。
仕事を失ってしまったり、片親で子供を育てなければならなかったり、働くことができなかったりといった状況で、少ないお金をやりくりしている人は少なくありません。
また、親から育児放棄(ネグレクト)され、食事を与えてもらえない子供もいるのです。
「困っている人を助けたい」という気持ちから、善意でとんかつの提供を行っている『まるかつ』。
しかし、時にはこういった意見が寄せられることがあるのだとか。
「とんかつなんて、ぜいたくなものを提供する必要はないのでは?」
とんかつは比較的単価が高いため、もしかすると、意見をていした人たちの中には店にかかる負担を心配する人もいたかもしれません。
それらの意見に対し、店側は「ぜいたくなのでしたら、だからこそ、たまにはとんかつやエビフライで元気のきっかけにしていただきたい」と回答しました。
『まるかつ無料食堂』には、2020年2月の時点でおよそ370人がやって来たのだとか。
中には、とんかつを食べて「子供たちにお店のものを食べさせてあげられるのは2年ぶりです」といっていた来客もいたそうです。
店長の金子友則さんは、『まるかつ無料食堂』を始めた際、このように思いを明かしていました。
料理人としては、食べていただけることは掛け値なしに嬉しいことです。
お腹が落ち着けば元気も出るかもしれませんし、少しは前向きな気分になれるかもしれません。他人を信頼して頼ってみようという気持ちになるかもしれません。
その最初の一歩になれたら嬉しいです。スタッフも同じ気持ちでいてくれると思っています。お客さんにも理解してもらえると思っています。
困っている人に手を差し伸べる、優しさあふれる『まるかつ無料食堂』。投稿は拡散され、「素晴らしい!」「今後も応援しますね」「心から敬意を抱きます」といった称賛の声が寄せられました。
また、苦しい生活を送った経験のある人たちから感謝の声も上がっていました。
きっと無料食堂の来客にとって、人の温かさがつまったとんかつは一生忘れられない味になったことでしょう。