なぜか電話で注文してくる客 初めて対面した時、理由が分かった By - grape編集部 公開:2022-02-12 更新:2022-02-12 いい話聴覚障害 Share Tweet LINE ※写真はイメージ 岡山県津山市で、縫製工場を営む笏本達宏(@shakunone)さんがTwitterに投稿したエピソードをご紹介します。 なぜか毎回電話で注文してくる客 忘れられない出会いを経験したことがあるという、笏本さん。 それは、笏本さんの工場で作っているネクタイを、毎回、電話で注文してくる客との出会いだといいます。 しかも、客は使用用途やシーンを伝えて相談した上で、注文してくるのだそう。 ネットが普及し、オンラインショップ全盛期の現代。笏本さんも、ネクタイをはじめ工場で作った商品をオンラインショップで販売しています。 だからこそ、なぜ毎回電話で注文してくるのか、笏本さんは不思議に思っていました。 ※写真はイメージ そんなある日、いつものように電話で注文をしてきた客から、イベントに出展する予定があるのかを尋ねられたといいます。 ちょうど、催事への出展が近かったこともあり、予定を伝えたところ、出展当日、客が笏本さんがいるブースを訪れ、2人はついに対面を果たしたのでした。 客の言葉に涙をこらえた これまで、電話越しでのやり取りしかしてこなかった笏本さんと客。 なぜ電話で注文してくるのかを不思議に思っていた笏本さんですが、イベント当日、客が白杖をつき、サポートを受けながら歩く姿を見て、すべてを察しました。 ※写真はイメージ 客は視覚が不自由なため、ネットで商品のデザインを見ることもできず、一人では店頭を訪れるのも難しかったのです。 それでも、自分たちに会いに来てくれた客に、笏本さんはこう問いかけました。 なんでいつも、ウチを選んでくださるんですか? 続く客の返答に、笏本さんは初めて仕事の現場で涙を堪えたといいます。 目が見えていた時からネクタイが好きなんです。かっこいいから。 今はもう『デザイン』も『色』も誰かに説明をしてもらわないと分からないけど、生地や縫製のよさは、人一倍分かるんです。だから選んでいます。 今日はどうしても、作り手さんに会いたくて来ました。 長年ジレンマを抱えていた作り手としての思い 笏本さんは、客との出会いをブログにもつづっており、長年抱えていた作り手としてのジレンマを明かしています。 長年培ってきた縫製の技術には自信はあれど”私たちのこだわり”や”モノの本質的な良さ”は伝わるのか?伝わっているのか?というジレンマは常に抱えていました。実際、「デザインが素敵だね」といわれることはあっても「縫製が素敵だね」って言われることはほぼありません。 SHAKUNONE ーより引用 しかし、客との出会いで「今までモヤモヤしていた心を洗ってくれたような、救われたような気持になった」と語る笏本さん。 客との出会いを通して、作り手として、自分たちが生み出してきたものに自信を持てるようになったといいます。 「涙が出た」と感動の声も 笏本さんと客の出会いは多くの人の心を打ち、「涙が出た」「誇りを持つとはこういうこと」とさまざまなコメントが寄せられました。 ・いい行いは、必ずどこかで誰かが見ている。 ・職人の私には、涙が出るいい話でした。 ・職人を大切にしてくださる想いが、心に刺さります。 笏本さんのエピソードを通し、思いを相手に伝えるということ、そして仕事に対する誇りとは何かを知った人は多いことでしょう。 笏本さんが出会った客は、笏本さんだけでなく、多くの人の気持ちをも動かしたはずです。 投稿全文はこちら 次のページへ 1 2 出典grape/@shakunone/SHAKUNONE Share Tweet LINE
岡山県津山市で、縫製工場を営む笏本達宏(@shakunone)さんがTwitterに投稿したエピソードをご紹介します。
なぜか毎回電話で注文してくる客
忘れられない出会いを経験したことがあるという、笏本さん。
それは、笏本さんの工場で作っているネクタイを、毎回、電話で注文してくる客との出会いだといいます。
しかも、客は使用用途やシーンを伝えて相談した上で、注文してくるのだそう。
ネットが普及し、オンラインショップ全盛期の現代。笏本さんも、ネクタイをはじめ工場で作った商品をオンラインショップで販売しています。
だからこそ、なぜ毎回電話で注文してくるのか、笏本さんは不思議に思っていました。
※写真はイメージ
そんなある日、いつものように電話で注文をしてきた客から、イベントに出展する予定があるのかを尋ねられたといいます。
ちょうど、催事への出展が近かったこともあり、予定を伝えたところ、出展当日、客が笏本さんがいるブースを訪れ、2人はついに対面を果たしたのでした。
客の言葉に涙をこらえた
これまで、電話越しでのやり取りしかしてこなかった笏本さんと客。
なぜ電話で注文してくるのかを不思議に思っていた笏本さんですが、イベント当日、客が白杖をつき、サポートを受けながら歩く姿を見て、すべてを察しました。
※写真はイメージ
客は視覚が不自由なため、ネットで商品のデザインを見ることもできず、一人では店頭を訪れるのも難しかったのです。
それでも、自分たちに会いに来てくれた客に、笏本さんはこう問いかけました。
なんでいつも、ウチを選んでくださるんですか?
続く客の返答に、笏本さんは初めて仕事の現場で涙を堪えたといいます。
目が見えていた時からネクタイが好きなんです。かっこいいから。
今はもう『デザイン』も『色』も誰かに説明をしてもらわないと分からないけど、生地や縫製のよさは、人一倍分かるんです。だから選んでいます。
今日はどうしても、作り手さんに会いたくて来ました。
長年ジレンマを抱えていた作り手としての思い
笏本さんは、客との出会いをブログにもつづっており、長年抱えていた作り手としてのジレンマを明かしています。
SHAKUNONE ーより引用
しかし、客との出会いで「今までモヤモヤしていた心を洗ってくれたような、救われたような気持になった」と語る笏本さん。
客との出会いを通して、作り手として、自分たちが生み出してきたものに自信を持てるようになったといいます。
「涙が出た」と感動の声も
笏本さんと客の出会いは多くの人の心を打ち、「涙が出た」「誇りを持つとはこういうこと」とさまざまなコメントが寄せられました。
・いい行いは、必ずどこかで誰かが見ている。
・職人の私には、涙が出るいい話でした。
・職人を大切にしてくださる想いが、心に刺さります。
笏本さんのエピソードを通し、思いを相手に伝えるということ、そして仕事に対する誇りとは何かを知った人は多いことでしょう。
笏本さんが出会った客は、笏本さんだけでなく、多くの人の気持ちをも動かしたはずです。
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