「夫の職場まで同行してほしい」と男性に頼んだ、母親 その理由にハッとさせられる By - grape編集部 公開:2019-04-19 更新:2019-04-19 子ども子育て電車 Share Tweet LINE ※写真はイメージ 国分寺駅からの交通費と飲食代などの経費のみで『何もしない何でも屋』をしている、レンタルなんもしない人(@morimotoshoji)さん。 その名の通り、依頼中にレンタルなんもしない人さんがすることは、飲食とごく簡単な受け答えのみです。 2018年6月から始まったこの活動は、ネット上で「斬新」「面白い」と反響を呼んでいます。 子持ちの母親から「夫の職場まで同行してほしい」 2019年4月、レンタルなんもしない人さんに届いたのは、生後4か月の息子さんを持つ女性からの依頼。 依頼のメッセージには、このように書かれていました。 当方、生後4か月の息子を持つ主婦です。明日、夫の職場に息子のお披露目と、ご挨拶に行くことになりました。 まだ電車での移動にも不慣れですし、中には小さい子ども連れの母親には冷たい人もおります。(幸い、私はまだ遭遇したことはありませんが、公共の場ではかなり緊張します) 男性が一緒にいてくださるだけで心強く、依頼した次第です。 ネットでは、心ない言葉を投げかけられたり、嫌な行動をとられたりしたという母親の被害報告を目にします。 まだ幼い息子を連れての外出が不安になり、女性はこうして「夫の職場まで同行してほしい」と依頼したのです。 依頼当日、レンタルなんもしない人さんは約束の場所に出向き、約束通りに『ただ何もせず同行する』という依頼を遂行しました。 無事に女性が夫の会社にたどりつくのを見届けた、レンタルなんもしない人さん。 その後、女性からはこのようなメッセージが届いたといいます。 レンタルさん、今日はお世話になりました。 今日はしょっぱなから息子がぐずり、また春休みのためか思ったより電車の中が混雑していて、「レンタルさんに付きそっていただいていなかったら、もっとテンパっていたかも…」と思いました。 『なんもしない人=確実に敵ではない人が1人いる』というのは、思っていた以上に心強かったです。 私にとっては白湯より存在感がありました。ジンジャーエールくらいですかね(笑) 出産を終えた母親の、社会から隔離された感覚は独特のものです。今日のようなお出かけの練習は、社会復帰の第一歩みたいなものだと思っています。 息子は家に帰ってきたとたんにご機嫌になり、慣れない場所が嫌なのかもしれません。 今日はぐずぐずでしたが、これにこりずにまたチャレンジして、少しずつ慣れてもらいたいと思います。 レンタルさんの『なんもしない具合』が息子に集中でき、私としてはちょうどよかったです。 とはいえ、エレベーターボタンは押してくださったので、それだけでも子連れにとってはすごくありがたいです。 「主人の職場に息子のお披露目に行くが、子連れでの電車移動にまだ不安があるので同行してほしい」という依頼。無事職場にたどりつくのを見届けた(なぜか僕も入れてもらえた)。僕はエレベーターのボタンを押すくらいしかしなかったが「確実に敵ではない人がひとりいる」という心強さがあったそうです pic.twitter.com/DBbSUbtjot — レンタルなんもしない人 (@morimotoshoji) April 17, 2019 レンタルなんもしない人さんがとった行動は、『エレベーターのボタンを押す』だけ。ほかは、依頼通りただ同行するだけでした。 しかし、ただ同行するだけでも、レンタルなんもしない人さんの存在は女性に大きな安心感を与えてくれたのです。 後日、レンタルなんもしない人さんが今回の依頼について投稿すると、子持ちの母親を中心に多くの人から反響が上がりました。 子連れの母親が感じる、世間への恐怖 依頼をした女性に限らず、多くの母親が『幼い子どもを連れての外出』に不安を抱いているようです。 今回の投稿を受け、ネット上ではいろいろな声が寄せられています。 ・子連れの母親に文句をいう人は、男性が近くにいると何もいってこなくなるのがほとんどです。 ・とても依頼主の気持ちが分かります。男性の同行者がいると、絡まれる確率が下がるのを実感します。 ・女性や子どもにだけ攻撃的な人って実際にいるんです。強くなくても、男性がそばにいるだけで効果があるんです。 ・公共の場で『確実に敵ではない人』が1人いる安心感…とても分かります。 残念なことに、身体的に弱く、子どもを守る立場である母親を『弱者』ととらえ、攻撃的な態度をとる人はいたる所に潜んでいるのでしょう。 生まれてくる子どもや、育てる親がいなければ、社会は成り立ちません。子育てがしづらい現在の環境は、日本が抱える問題の1つといえます。 多くの人が思いやる心を持ち、子育てに励む人たちが過ごしやすい社会になるよう協力していきたいですね。 『レンタルなんもしない人』さんの関連書籍が発売中 レンタルなんもしない人さんを描いた漫画や、これまでの依頼についてつづられた書籍『レンタルなんもしない人のなんもしなかった話』が発売中です。 中には「どうしてそんなことを?」というシュールな依頼も。気になる人は、ぜひ手に取ってくださいね。 出典grape/@morimotoshoji Share Tweet LINE
国分寺駅からの交通費と飲食代などの経費のみで『何もしない何でも屋』をしている、レンタルなんもしない人(@morimotoshoji)さん。
その名の通り、依頼中にレンタルなんもしない人さんがすることは、飲食とごく簡単な受け答えのみです。
2018年6月から始まったこの活動は、ネット上で「斬新」「面白い」と反響を呼んでいます。
子持ちの母親から「夫の職場まで同行してほしい」
2019年4月、レンタルなんもしない人さんに届いたのは、生後4か月の息子さんを持つ女性からの依頼。
依頼のメッセージには、このように書かれていました。
当方、生後4か月の息子を持つ主婦です。明日、夫の職場に息子のお披露目と、ご挨拶に行くことになりました。
まだ電車での移動にも不慣れですし、中には小さい子ども連れの母親には冷たい人もおります。(幸い、私はまだ遭遇したことはありませんが、公共の場ではかなり緊張します)
男性が一緒にいてくださるだけで心強く、依頼した次第です。
ネットでは、心ない言葉を投げかけられたり、嫌な行動をとられたりしたという母親の被害報告を目にします。
まだ幼い息子を連れての外出が不安になり、女性はこうして「夫の職場まで同行してほしい」と依頼したのです。
依頼当日、レンタルなんもしない人さんは約束の場所に出向き、約束通りに『ただ何もせず同行する』という依頼を遂行しました。
無事に女性が夫の会社にたどりつくのを見届けた、レンタルなんもしない人さん。
その後、女性からはこのようなメッセージが届いたといいます。
レンタルさん、今日はお世話になりました。
今日はしょっぱなから息子がぐずり、また春休みのためか思ったより電車の中が混雑していて、「レンタルさんに付きそっていただいていなかったら、もっとテンパっていたかも…」と思いました。
『なんもしない人=確実に敵ではない人が1人いる』というのは、思っていた以上に心強かったです。
私にとっては白湯より存在感がありました。ジンジャーエールくらいですかね(笑)
出産を終えた母親の、社会から隔離された感覚は独特のものです。今日のようなお出かけの練習は、社会復帰の第一歩みたいなものだと思っています。
息子は家に帰ってきたとたんにご機嫌になり、慣れない場所が嫌なのかもしれません。
今日はぐずぐずでしたが、これにこりずにまたチャレンジして、少しずつ慣れてもらいたいと思います。
レンタルさんの『なんもしない具合』が息子に集中でき、私としてはちょうどよかったです。
とはいえ、エレベーターボタンは押してくださったので、それだけでも子連れにとってはすごくありがたいです。
レンタルなんもしない人さんがとった行動は、『エレベーターのボタンを押す』だけ。ほかは、依頼通りただ同行するだけでした。
しかし、ただ同行するだけでも、レンタルなんもしない人さんの存在は女性に大きな安心感を与えてくれたのです。
後日、レンタルなんもしない人さんが今回の依頼について投稿すると、子持ちの母親を中心に多くの人から反響が上がりました。
子連れの母親が感じる、世間への恐怖
依頼をした女性に限らず、多くの母親が『幼い子どもを連れての外出』に不安を抱いているようです。
今回の投稿を受け、ネット上ではいろいろな声が寄せられています。
・子連れの母親に文句をいう人は、男性が近くにいると何もいってこなくなるのがほとんどです。
・とても依頼主の気持ちが分かります。男性の同行者がいると、絡まれる確率が下がるのを実感します。
・女性や子どもにだけ攻撃的な人って実際にいるんです。強くなくても、男性がそばにいるだけで効果があるんです。
・公共の場で『確実に敵ではない人』が1人いる安心感…とても分かります。
残念なことに、身体的に弱く、子どもを守る立場である母親を『弱者』ととらえ、攻撃的な態度をとる人はいたる所に潜んでいるのでしょう。
生まれてくる子どもや、育てる親がいなければ、社会は成り立ちません。子育てがしづらい現在の環境は、日本が抱える問題の1つといえます。
多くの人が思いやる心を持ち、子育てに励む人たちが過ごしやすい社会になるよう協力していきたいですね。
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