「性犯罪は、女が夜道を歩くのが悪い」に90歳の祖母が激怒 言葉に考えさせられる By - grape編集部 公開:2018-08-24 更新:2018-08-24 性犯罪 Share Tweet LINE 時々、テレビや新聞で報道される、痛ましい婦女暴行事件。身体と心に大きな傷をつける犯罪行為を耳にするたびに、被害者のことを考えると心が痛みます。 そういった婦女暴行事件に対して、やぎきちさん(@chomoco02233)のおばあさんが発した言葉が、「考えさせられる」と話題になりました。 90歳の祖母が考える『性犯罪』とは やぎきちさんのおばあさんは90歳。ある日、知り合いと話していると、とある婦女暴行事件の話題になりました。 「でも夜の11時過ぎに、ひとりで道を歩いていたのが悪いと思う」 女子高生が夜道で暴行された事件に対し、「被害を受けた女性にも問題がある」…そう言っていたのです。 そんな知り合いに対し、やぎきちさんのおばあさんは激怒します。 「誰でもいろいろな事情で色々な場所を歩く、そこでレイプ犯に遭うかどうかはただの偶然よ。やった行為の責任は、あくまで犯人にある!」 「あなたは男の人を、猿だとでも思っているの?ほとんどの男の人は分別があり、他に人がいないからと襲ったりなどしないわ。 レイプ犯の発想は犯罪者のもの。すべての男性が性欲を我慢できないわけではなく、"男は性欲を我慢できないものだ"という考えをさせてしまうから我慢しなくなるだけ」 「あなたを含めた社会が、そうやって男よりまず女の責任を問うことがいけない。 犯罪なのに男の性の問題として許してしまい、次の犯罪を誘発する土壌を作っているんじゃないかしら」 「いつどこを歩こうが、レイプ犯さえいなければ事件は起きない。女の子に責任は一切ない」と、怒りながら言ったおばあさん。その後、ちょっとした口論になってしまったそうです。 家に帰ってきたおばあさんは、つい怒ってしまったことを反省し、落ち込んでしまったと言います。 おばあさんの言葉に込められた思いとは 「犯罪をする人には理屈が通じない。警戒を怠っては駄目だ」と言われて育ってきた、おばあさん。孫のやぎきちさんやお母さんも、同様のことを言い聞かせられて育ったそうです。 自衛が大切だとわかっているうえで、「婦女暴行は重大な犯罪。被害者の落ち度を言い立てても、犯罪者の責任と罪は減ずることはない」と言いたかったのです。 また、若い頃に田舎の小さな村へ嫁いできたおばあさんは、『村の風習』と言う名の婦女暴行で泣き寝入りする女性を多く見ました。 「ひとりで外を歩いていたのが悪い」 「戸締りをちゃんとしていなかったのでは?」 「嫌だったら、もっと抵抗できたでしょ」 被害に遭った女性が勇気を出しても軽く流され、「被害者も悪い」と言われていたそうです。 そんな光景を見て、おばあさんは当時「被害に遭ったら諦めるしかないのか?」と疑問を抱いたと言います。 画像はイメージです 女性がいくら警戒したところで、暴行目的の男性に力でかなわないのは事実です。だからこそ、加害者がいる限り被害者はいなくならない…。 婦女暴行を減らすには、まず『性犯罪はいけないことだ』という考えを当たり前にすることが一番だと思ったのです。 『被害を避ける自衛』と『犯人の責任』はまったく異なる話であり、犯罪行為に対する責任は一切ない おばあさんが伝えたかったのは、今までの人生から学んだことでした。 おばあさんの言葉に対し、多くの声があがる これらの投稿に対し、ネット上では数多くの意見が上がりました。それらの声は、おばあさんの言葉に強く同意するものがほとんどでした。 「"被害者も悪い"っていう声は、間接的に加害者を擁護することになる。そもそも、元凶である加害者がいなければ警戒する必要なんてないのに」 「婦女暴行事件や痴漢の話題になるたびに、"女性が不注意だった"っていう意見が出るのはなんでだろう? 性犯罪は露出度や年齢、容姿関係なく起こるものだって知ってほしい」 「性犯罪者に関しては、もう対象なんかどうでもいい精神状態だって言うからなぁ。被害にあいそうな女性が自衛したところで、"別の人を狙おう"って被害の対象が変わるだけ。 確かに自衛は大切だけど、犯罪が起きるのは自衛しない女性のせいじゃなく、100%加害者のせいだろう」 「女性がいつ、どんな格好で、どんな場所で歩いていたって、そこにはまったく『暴行していい理由』なんてないよな。 夜道を歩いていた理由が夜遊びの帰りだとしても、『暴行していい』なんてことはない」 一方、「それでも、自衛を怠る女性だって悪い」「嫌だったら夜道を歩かなければいい」という声も見られました。悲しいことですが、おばあさんはこういった社会にうったえかけたのでしょう。 「被害者にも落ち度がある」…そういった言葉によっておこる、セカンドレイプ(性的二次被害)も深刻な問題となっています。傷ついた心をさらに傷つけられ、被害者はどれだけ苦しい思いをすることでしょう。 確かに、女性が自衛することは大切であり、自衛を怠ることは『不注意』であるかもしれません。しかし、だからと言って『被害者も悪い』なんてことはありません。 例えば、『イジメは、イジメられた人も悪い』『防犯対策を怠ったから、泥棒被害に遭った人も悪い』…どう思いますか?被害者が悪いだなんて、そんなことはないはずです。一番悪いのは、言うまでもなく元凶である加害者です。 多くの人が、正しい考えをもつ…それこそが、性犯罪撲滅への大きな一歩なのかもしれません。 出典grape/@chomoco02233 Share Tweet LINE
時々、テレビや新聞で報道される、痛ましい婦女暴行事件。身体と心に大きな傷をつける犯罪行為を耳にするたびに、被害者のことを考えると心が痛みます。
そういった婦女暴行事件に対して、やぎきちさん(@chomoco02233)のおばあさんが発した言葉が、「考えさせられる」と話題になりました。
90歳の祖母が考える『性犯罪』とは
やぎきちさんのおばあさんは90歳。ある日、知り合いと話していると、とある婦女暴行事件の話題になりました。
「でも夜の11時過ぎに、ひとりで道を歩いていたのが悪いと思う」
女子高生が夜道で暴行された事件に対し、「被害を受けた女性にも問題がある」…そう言っていたのです。
そんな知り合いに対し、やぎきちさんのおばあさんは激怒します。
「誰でもいろいろな事情で色々な場所を歩く、そこでレイプ犯に遭うかどうかはただの偶然よ。やった行為の責任は、あくまで犯人にある!」
「あなたは男の人を、猿だとでも思っているの?ほとんどの男の人は分別があり、他に人がいないからと襲ったりなどしないわ。
レイプ犯の発想は犯罪者のもの。すべての男性が性欲を我慢できないわけではなく、"男は性欲を我慢できないものだ"という考えをさせてしまうから我慢しなくなるだけ」
「あなたを含めた社会が、そうやって男よりまず女の責任を問うことがいけない。
犯罪なのに男の性の問題として許してしまい、次の犯罪を誘発する土壌を作っているんじゃないかしら」
「いつどこを歩こうが、レイプ犯さえいなければ事件は起きない。女の子に責任は一切ない」と、怒りながら言ったおばあさん。その後、ちょっとした口論になってしまったそうです。
家に帰ってきたおばあさんは、つい怒ってしまったことを反省し、落ち込んでしまったと言います。
おばあさんの言葉に込められた思いとは
「犯罪をする人には理屈が通じない。警戒を怠っては駄目だ」と言われて育ってきた、おばあさん。孫のやぎきちさんやお母さんも、同様のことを言い聞かせられて育ったそうです。
自衛が大切だとわかっているうえで、「婦女暴行は重大な犯罪。被害者の落ち度を言い立てても、犯罪者の責任と罪は減ずることはない」と言いたかったのです。
また、若い頃に田舎の小さな村へ嫁いできたおばあさんは、『村の風習』と言う名の婦女暴行で泣き寝入りする女性を多く見ました。
「ひとりで外を歩いていたのが悪い」
「戸締りをちゃんとしていなかったのでは?」
「嫌だったら、もっと抵抗できたでしょ」
被害に遭った女性が勇気を出しても軽く流され、「被害者も悪い」と言われていたそうです。
そんな光景を見て、おばあさんは当時「被害に遭ったら諦めるしかないのか?」と疑問を抱いたと言います。
画像はイメージです
女性がいくら警戒したところで、暴行目的の男性に力でかなわないのは事実です。だからこそ、加害者がいる限り被害者はいなくならない…。
婦女暴行を減らすには、まず『性犯罪はいけないことだ』という考えを当たり前にすることが一番だと思ったのです。
『被害を避ける自衛』と『犯人の責任』はまったく異なる話であり、犯罪行為に対する責任は一切ない
おばあさんが伝えたかったのは、今までの人生から学んだことでした。
おばあさんの言葉に対し、多くの声があがる
これらの投稿に対し、ネット上では数多くの意見が上がりました。それらの声は、おばあさんの言葉に強く同意するものがほとんどでした。
「"被害者も悪い"っていう声は、間接的に加害者を擁護することになる。そもそも、元凶である加害者がいなければ警戒する必要なんてないのに」
「婦女暴行事件や痴漢の話題になるたびに、"女性が不注意だった"っていう意見が出るのはなんでだろう?
性犯罪は露出度や年齢、容姿関係なく起こるものだって知ってほしい」
「性犯罪者に関しては、もう対象なんかどうでもいい精神状態だって言うからなぁ。被害にあいそうな女性が自衛したところで、"別の人を狙おう"って被害の対象が変わるだけ。
確かに自衛は大切だけど、犯罪が起きるのは自衛しない女性のせいじゃなく、100%加害者のせいだろう」
「女性がいつ、どんな格好で、どんな場所で歩いていたって、そこにはまったく『暴行していい理由』なんてないよな。
夜道を歩いていた理由が夜遊びの帰りだとしても、『暴行していい』なんてことはない」
一方、「それでも、自衛を怠る女性だって悪い」「嫌だったら夜道を歩かなければいい」という声も見られました。悲しいことですが、おばあさんはこういった社会にうったえかけたのでしょう。
「被害者にも落ち度がある」…そういった言葉によっておこる、セカンドレイプ(性的二次被害)も深刻な問題となっています。傷ついた心をさらに傷つけられ、被害者はどれだけ苦しい思いをすることでしょう。
確かに、女性が自衛することは大切であり、自衛を怠ることは『不注意』であるかもしれません。しかし、だからと言って『被害者も悪い』なんてことはありません。
例えば、『イジメは、イジメられた人も悪い』『防犯対策を怠ったから、泥棒被害に遭った人も悪い』…どう思いますか?被害者が悪いだなんて、そんなことはないはずです。一番悪いのは、言うまでもなく元凶である加害者です。
多くの人が、正しい考えをもつ…それこそが、性犯罪撲滅への大きな一歩なのかもしれません。