外出中のエアコンつけっぱなし、何分までなら大丈夫? ダイキンの回答に「勘違いしてた」 By - grape編集部 公開:2025-07-29 更新:2025-07-29 エアコン夏家電節電 Share Tweet LINE 日本のような高温多湿の気候では、梅雨から夏にかけて湿度が高くなる傾向があります。 湿度が高いと、じめじめして汗が乾きにくくなるため、不快に感じますよね…。 もちろん冷房を使えば、室内の温度や湿度は下がります。一方で、それほど室温を下げずに湿度を下げたい時には、エアコンの『除湿(ドライ)運転』が効果的。 活用している人も多いのではないでしょうか。 筆者も、じめじめとして不快な時には、除湿運転をよく利用しています。 しかし、節電という観点で見たら、除湿と冷房、どちらがお得なのかが気になりますよね。 しいたけ中山 実際のところ、除湿と冷房では、どちらのほうが節電になるのでしょうか。 重政さん まず除湿には主に『弱冷房除湿(ドライ)』と『再熱除湿』の2種類があります。 弱冷房除湿は、弱い冷房をかけているのに似た状態で、室温を少し下げながら除湿をしてくれるのが特徴です。再熱除湿は、室温をできるだけ下げずに除湿する方式です 重政さん 弱冷房除湿は冷房運転と比べて、消費電力量に大きな差はありません。 一方で再熱除湿は、いったん冷やした空気を室温に近い温度に温め直すため、冷房や弱冷房除湿より多くの電力を消費するのです。 重政さんによると、冷房運転と除湿運転は、何を目的にしているのかで使い分けるのがよいといいます。 気温が高い日には冷房運転で室温をしっかり下げ、じめじめとしていて、とにかく湿度を下げたいという日には、除湿運転で湿度を下げるといった使い分けがよさそうです。 ただし、除湿機能は使っているエアコンの機種によって異なります。 ベーシックモデルには弱冷房除湿方式が採用され、フラッグシップモデルには再熱除湿方式やメーカー独自の工夫を加えた除湿方式が搭載されていることが一般的です。 自宅のエアコンに搭載された除湿方式を把握しておくと、冷房運転と除湿運転をより上手に使い分けられるかもしれませんね。 部屋が暑くなっていたら、エアコンをつける前に換気したほうがいい? しいたけ中山 しばらく家を留守にしていて、帰宅した時に部屋の中がサウナのように暑くなっていることがあります。 エアコンをつける前に、まず換気をしたほうがよいのでしょうか。 重政さん エアコンは、室内の空気中の熱を屋外に追い出すことで部屋を涼しくしています。とても暑い部屋を涼しくするということは、エアコンはそれだけ多くの熱を外に排出しなければならず、圧縮機に大きな負荷がかかってしまいます。 そのため、おっしゃる通りで節電を意識するなら、あらかじめしっかり換気をして室内の熱気を逃がしてから、エアコンをつけるのが効果的です。 重政さん ただし、家の中と外の気温に大きな差がない場合や、外よりも家の中のほうが涼しく感じられる場合は、節電の観点からすると、無理に換気をする必要ありません。 電気代を抑えるためにも、エアコンをつける前にしっかり換気をすることがポイントだといいます。 室内にこもった熱気をあらかじめ外に逃がしておけば、エアコンの負荷を軽減できるそうですよ! なお、換気には節電効果だけでなく、二酸化炭素やホルムアルデヒドをはじめとした化学物質、生活臭などを外に追い出すという役割もあるため、室温の状況に応じた判断に加えて、日常的な健康管理の観点からも、日ごろから意識して換気をすることが大切です。 結論:無理をすることなく、節電はできる! 筆者も含めて、『節電=何かを我慢する』という固定観念を持つ人は多いですが、エアコンに限っては快適さを犠牲にすることなく節電が可能です。 今回の話からも分かるように、節電を考えるうえで最も大切なのは、『圧縮機』に過度な負荷をかけないこと。 それを知らずに「節電になる」と思い込んで行っていた行動が、逆にエアコンに余計な働きをさせてしまい、電気代が上がってしまうケースが非常に多いのです。 もちろん、温度の感じ方は人それぞれ違うため、必ずしも今回紹介したエアコンの設定や方法がすべての人に合うわけではありません。 それでも、エアコンの基本的な仕組みを知っておけば、自分の生活スタイルに合った節電方法を見つけることができるでしょう! 1 2 出典grape/エアコンの「冷やすしくみ」がわかれば、賢く使える【ダイキン】 Share Tweet LINE
日本のような高温多湿の気候では、梅雨から夏にかけて湿度が高くなる傾向があります。
湿度が高いと、じめじめして汗が乾きにくくなるため、不快に感じますよね…。
もちろん冷房を使えば、室内の温度や湿度は下がります。一方で、それほど室温を下げずに湿度を下げたい時には、エアコンの『除湿(ドライ)運転』が効果的。 活用している人も多いのではないでしょうか。
筆者も、じめじめとして不快な時には、除湿運転をよく利用しています。
しかし、節電という観点で見たら、除湿と冷房、どちらがお得なのかが気になりますよね。
実際のところ、除湿と冷房では、どちらのほうが節電になるのでしょうか。
まず除湿には主に『弱冷房除湿(ドライ)』と『再熱除湿』の2種類があります。
弱冷房除湿は、弱い冷房をかけているのに似た状態で、室温を少し下げながら除湿をしてくれるのが特徴です。再熱除湿は、室温をできるだけ下げずに除湿する方式です
弱冷房除湿は冷房運転と比べて、消費電力量に大きな差はありません。
一方で再熱除湿は、いったん冷やした空気を室温に近い温度に温め直すため、冷房や弱冷房除湿より多くの電力を消費するのです。
重政さんによると、冷房運転と除湿運転は、何を目的にしているのかで使い分けるのがよいといいます。
気温が高い日には冷房運転で室温をしっかり下げ、じめじめとしていて、とにかく湿度を下げたいという日には、除湿運転で湿度を下げるといった使い分けがよさそうです。
ただし、除湿機能は使っているエアコンの機種によって異なります。
ベーシックモデルには弱冷房除湿方式が採用され、フラッグシップモデルには再熱除湿方式やメーカー独自の工夫を加えた除湿方式が搭載されていることが一般的です。
自宅のエアコンに搭載された除湿方式を把握しておくと、冷房運転と除湿運転をより上手に使い分けられるかもしれませんね。
部屋が暑くなっていたら、エアコンをつける前に換気したほうがいい?
しばらく家を留守にしていて、帰宅した時に部屋の中がサウナのように暑くなっていることがあります。
エアコンをつける前に、まず換気をしたほうがよいのでしょうか。
エアコンは、室内の空気中の熱を屋外に追い出すことで部屋を涼しくしています。とても暑い部屋を涼しくするということは、エアコンはそれだけ多くの熱を外に排出しなければならず、圧縮機に大きな負荷がかかってしまいます。
そのため、おっしゃる通りで節電を意識するなら、あらかじめしっかり換気をして室内の熱気を逃がしてから、エアコンをつけるのが効果的です。
ただし、家の中と外の気温に大きな差がない場合や、外よりも家の中のほうが涼しく感じられる場合は、節電の観点からすると、無理に換気をする必要ありません。
電気代を抑えるためにも、エアコンをつける前にしっかり換気をすることがポイントだといいます。
室内にこもった熱気をあらかじめ外に逃がしておけば、エアコンの負荷を軽減できるそうですよ!
なお、換気には節電効果だけでなく、二酸化炭素やホルムアルデヒドをはじめとした化学物質、生活臭などを外に追い出すという役割もあるため、室温の状況に応じた判断に加えて、日常的な健康管理の観点からも、日ごろから意識して換気をすることが大切です。
結論:無理をすることなく、節電はできる!
筆者も含めて、『節電=何かを我慢する』という固定観念を持つ人は多いですが、エアコンに限っては快適さを犠牲にすることなく節電が可能です。
今回の話からも分かるように、節電を考えるうえで最も大切なのは、『圧縮機』に過度な負荷をかけないこと。
それを知らずに「節電になる」と思い込んで行っていた行動が、逆にエアコンに余計な働きをさせてしまい、電気代が上がってしまうケースが非常に多いのです。
もちろん、温度の感じ方は人それぞれ違うため、必ずしも今回紹介したエアコンの設定や方法がすべての人に合うわけではありません。
それでも、エアコンの基本的な仕組みを知っておけば、自分の生活スタイルに合った節電方法を見つけることができるでしょう!