脱初心者!夏の花火をキレイにカメラにおさめる5つのコツ By - 日本気象協会 tenki.jp 公開:2018-08-17 更新:2018-08-17 花火 Share Tweet LINE コツを抑えて美しい花火写真を撮ろう! 夏の想い出をキレイに写真に残そう! 花火大会にカメラを持って行ったものの、うまく写真を撮ることができなかった、なんてことありませんか?ぶれてしまったり、白飛びしてしまったり思うように写真が撮れないと悔しいですよね。特にカメラを買ったばかりでカメラの設定の仕方がよくわからない場合、上手な写真を撮るのは難しいんです。今回は、5つのコツを身に着けることで、花火大会の想い出を色鮮やかに残す方法をお伝えします。 1. 天気予報のチェック 〇雨具の準備 まずは天気予報のチェックです。花火大会が開催される夏場は台風が来ることはもちろん、突然の雷雨に見舞われることもしばしば。雨は降るのか?気温はどれくらいか?しっかりチェックをしましょう。夏場の急な雷雨はポッと湧いてザッと降り、予測が難しいため折り畳み傘やカッパがあるとなお安心です。 〇よい花火写真が撮れる気象条件 高気圧にすっぽりと覆われた晴れの天気で、やや風があるとよい花火の写真を撮ることができます。というのも、無風だと花火の煙が滞留してしまい花火を覆い隠してしまう場合があるんです。雲や雨だけでなく、少しの風があるかどうかもチェックしておきましょう。 〇熱中症に注意 夜でも30℃を超える気温が続く場合、熱中症に十分な注意が必要です。日中の疲れが出る夜だからこそ、麦茶と塩飴などを持参して水分と塩分をしっかりとりましょう。 tenki.jp で花火大会の日の天気を確認 2. 場所とり 続いて場所とり。よい花火を撮れるかどうかは、場所がすべてといっても過言ではありません(これはホントに大切です)。ひたすらネット検索で穴場を探し、可能な限りはやい時間に場所とりを行いましょう。よい写真が撮れるスポットには、三脚や脚立を持った方々が高確率で群衆を作っているので、調査不足で困ったら、三脚と脚立の大軍を目印に花火撮影の場所を決めるといいかもしれません。 ちなみに、後から来て勝手にシートや三脚をどけたりするとトラブルになることが多いので、マナーはしっかり守りましょう。マナーを守らないと来年以降撮影禁止になってしまうかもしれません・・・。 3. 三脚は必須アイテム 花火の写真を撮るには三脚が必須アイテム。手振れ防止のためにしっかりとカメラを固定できる三脚を購入してのぞみましょう。花火大会であれば5000円程度の安いプラスチック三脚でも十分。もし今後も夜景写真などで使い込んでいきたいのであれば、3万円以上のカーボン製で軽くて丈夫な三脚を購入しておくGoodです。 三脚を使わないと手振れする 4. M(マニュアル)モードで適切な明るさで撮影 花火写真を撮影する場合は、必ずM(マニュアル)モードで!自分で明るさを設定して撮影しましょう。というのも、オートモード(P、S、Tv、A、Av含む)だと、カメラが判断した明るさでコロコロと設定が変わってしまい、うまく写真を撮ることが難しいから。一眼レフやミラーレスカメラであれば、カメラ上部のダイヤルでMモードに変更できますし、コンパクトデジタルカメラでも撮影設定からMモードを設定することができます。このあたりは以前に書いた「夏祭りで上手に写真を撮る5つのコツ」をご覧ください。 〇おすすめの設定 続いて、おすすめのカメラ設定。 ・F値(絞り) 8~11 ・ISO(イソ) 100~400 → ノイズが出るためなるべく小さな値のほうがよい ・SS(シャッタースピード) 5秒~15秒 → 花火の打ちあがる頻度によって調整、B(バルブ)設定にして自分でシャッターを開け閉めしながら撮影するとなおGood。 上記の設定を基本としながら自分の好みの明るさを探しましょう。花火撮影は夜なので明るく撮れる設定でなければいけないのでは?と思う方もいるかもしれませんが、花火自体めちゃめちゃ明るい(なんせ火ですから)ので、少し暗めかな?くらいの設定のほうが花火の色合いがしっかり写真に写ります。 また、写真のサイズは一番大きなサイズに設定しておきましょう。後からトリミングして構図を変更するにも使い勝手がいいのでおすすめです。写真をPhotoshopやLightroomなどのソフトで現像される方はRaw形式で撮影しましょう。白飛びや黒潰れなどを後のデジタル現像で調整する際に、最終的な写真の奥行や解像感が段違いです。 暗めにとって明るめに仕上げるのが撮影の基本(左:暗め 右:明るめ) 5. 色と形のよい花火を狙って撮る ここからは上級者向けですが、花火写真も慣れてくると「撮りたい花火」と「撮らなくてもよい花火」が感覚的にわかってきます。筆者の場合は、 〇撮りたい花火 ・ワイドに分散して高低差がある花火 ・色の種類が多いカラフルな花火 ・一度に多くの個数があがる花火 〇撮らなくてもよい花火 ・同じ場所で少数個ずつあがる花火 ・色味が同じ花火 という感じです。 花火はエンターテイメントなので、基本的にストーリーとリズムがある場合が多いんですね(このあたりは音楽やミュージカルと似ています)。例えば花火大会の開始直後と終了直前は大玉の花火が多くみられる傾向がありますし、各演目を設けた花火大会の場合、形で攻める花火と数や大きさ、色の種類で攻める花火、みたいなすみわけがきちんとされている場合がある、という具合です。このあたりは事前に花火大会の特性やプログラムを入手してチェックしておくことをおすすめします。 もっと上級者になると、シャッターはバルブでずっと開けておきながらレンズから入る光をうちわで遮断、写真に入れたい花火が上がったときだけパッとうちわを外して露光する、なんていう方法もあります(Photoshopが使える人は後から合成するというのも一つの手です)。 横にワイドで高低差があり、色とりどりの花火 まとめ 1. 天気予報のチェック 2. 場所とり 3. 三脚は必須アイテム 4. M(マニュアル)モードで適切な明るさに設定 5. 色と形のよい花火だけ撮る いかがでしたか?夏の想い出をキレイに残す5つのコツを紹介しました。一度身に着けてしまえば一生使えるコツなので、ぜひ試してみてください。 5つのコツを身に着けて夏の想い出を写真におさめよう 関連記事 夏祭りで上手に写真を撮る5つのコツ 個性光る花火大会へ!東日本編2018 個性光る花火大会へ!西日本2018 出典脱初心者!夏の花火をキレイにカメラにおさめる5つのコツ Share Tweet LINE
夏の想い出をキレイに写真に残そう!
花火大会にカメラを持って行ったものの、うまく写真を撮ることができなかった、なんてことありませんか?ぶれてしまったり、白飛びしてしまったり思うように写真が撮れないと悔しいですよね。特にカメラを買ったばかりでカメラの設定の仕方がよくわからない場合、上手な写真を撮るのは難しいんです。今回は、5つのコツを身に着けることで、花火大会の想い出を色鮮やかに残す方法をお伝えします。
1. 天気予報のチェック
〇雨具の準備
まずは天気予報のチェックです。花火大会が開催される夏場は台風が来ることはもちろん、突然の雷雨に見舞われることもしばしば。雨は降るのか?気温はどれくらいか?しっかりチェックをしましょう。夏場の急な雷雨はポッと湧いてザッと降り、予測が難しいため折り畳み傘やカッパがあるとなお安心です。
〇よい花火写真が撮れる気象条件
高気圧にすっぽりと覆われた晴れの天気で、やや風があるとよい花火の写真を撮ることができます。というのも、無風だと花火の煙が滞留してしまい花火を覆い隠してしまう場合があるんです。雲や雨だけでなく、少しの風があるかどうかもチェックしておきましょう。
〇熱中症に注意
夜でも30℃を超える気温が続く場合、熱中症に十分な注意が必要です。日中の疲れが出る夜だからこそ、麦茶と塩飴などを持参して水分と塩分をしっかりとりましょう。
tenki.jp で花火大会の日の天気を確認
2. 場所とり
続いて場所とり。よい花火を撮れるかどうかは、場所がすべてといっても過言ではありません(これはホントに大切です)。ひたすらネット検索で穴場を探し、可能な限りはやい時間に場所とりを行いましょう。よい写真が撮れるスポットには、三脚や脚立を持った方々が高確率で群衆を作っているので、調査不足で困ったら、三脚と脚立の大軍を目印に花火撮影の場所を決めるといいかもしれません。
ちなみに、後から来て勝手にシートや三脚をどけたりするとトラブルになることが多いので、マナーはしっかり守りましょう。マナーを守らないと来年以降撮影禁止になってしまうかもしれません・・・。
3. 三脚は必須アイテム
花火の写真を撮るには三脚が必須アイテム。手振れ防止のためにしっかりとカメラを固定できる三脚を購入してのぞみましょう。花火大会であれば5000円程度の安いプラスチック三脚でも十分。もし今後も夜景写真などで使い込んでいきたいのであれば、3万円以上のカーボン製で軽くて丈夫な三脚を購入しておくGoodです。
三脚を使わないと手振れする
4. M(マニュアル)モードで適切な明るさで撮影
花火写真を撮影する場合は、必ずM(マニュアル)モードで!自分で明るさを設定して撮影しましょう。というのも、オートモード(P、S、Tv、A、Av含む)だと、カメラが判断した明るさでコロコロと設定が変わってしまい、うまく写真を撮ることが難しいから。一眼レフやミラーレスカメラであれば、カメラ上部のダイヤルでMモードに変更できますし、コンパクトデジタルカメラでも撮影設定からMモードを設定することができます。このあたりは以前に書いた「夏祭りで上手に写真を撮る5つのコツ」をご覧ください。
〇おすすめの設定
続いて、おすすめのカメラ設定。
・F値(絞り) 8~11
・ISO(イソ) 100~400
→ ノイズが出るためなるべく小さな値のほうがよい
・SS(シャッタースピード) 5秒~15秒
→ 花火の打ちあがる頻度によって調整、B(バルブ)設定にして自分でシャッターを開け閉めしながら撮影するとなおGood。
上記の設定を基本としながら自分の好みの明るさを探しましょう。花火撮影は夜なので明るく撮れる設定でなければいけないのでは?と思う方もいるかもしれませんが、花火自体めちゃめちゃ明るい(なんせ火ですから)ので、少し暗めかな?くらいの設定のほうが花火の色合いがしっかり写真に写ります。
また、写真のサイズは一番大きなサイズに設定しておきましょう。後からトリミングして構図を変更するにも使い勝手がいいのでおすすめです。写真をPhotoshopやLightroomなどのソフトで現像される方はRaw形式で撮影しましょう。白飛びや黒潰れなどを後のデジタル現像で調整する際に、最終的な写真の奥行や解像感が段違いです。
暗めにとって明るめに仕上げるのが撮影の基本(左:暗め 右:明るめ)
5. 色と形のよい花火を狙って撮る
ここからは上級者向けですが、花火写真も慣れてくると「撮りたい花火」と「撮らなくてもよい花火」が感覚的にわかってきます。筆者の場合は、
〇撮りたい花火
・ワイドに分散して高低差がある花火
・色の種類が多いカラフルな花火
・一度に多くの個数があがる花火
〇撮らなくてもよい花火
・同じ場所で少数個ずつあがる花火
・色味が同じ花火
という感じです。
花火はエンターテイメントなので、基本的にストーリーとリズムがある場合が多いんですね(このあたりは音楽やミュージカルと似ています)。例えば花火大会の開始直後と終了直前は大玉の花火が多くみられる傾向がありますし、各演目を設けた花火大会の場合、形で攻める花火と数や大きさ、色の種類で攻める花火、みたいなすみわけがきちんとされている場合がある、という具合です。このあたりは事前に花火大会の特性やプログラムを入手してチェックしておくことをおすすめします。
もっと上級者になると、シャッターはバルブでずっと開けておきながらレンズから入る光をうちわで遮断、写真に入れたい花火が上がったときだけパッとうちわを外して露光する、なんていう方法もあります(Photoshopが使える人は後から合成するというのも一つの手です)。
横にワイドで高低差があり、色とりどりの花火
まとめ
1. 天気予報のチェック
2. 場所とり
3. 三脚は必須アイテム
4. M(マニュアル)モードで適切な明るさに設定
5. 色と形のよい花火だけ撮る
いかがでしたか?夏の想い出をキレイに残す5つのコツを紹介しました。一度身に着けてしまえば一生使えるコツなので、ぜひ試してみてください。
5つのコツを身に着けて夏の想い出を写真におさめよう