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イタリアで毎年行われる『広島・長崎の原爆忌の式典』日本で知る人はまだ少ない

By - grape編集部  公開:  更新:

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8月6日は『広島原爆の日』。1945年、広島市に原子爆弾が投下された日です。

毎年、広島市の平和記念公園では、平和記念式典が開催されます。

多くの人々が72年前のこの日を思い、平和への祈りを捧げています。

日本中の多くの人々が、「悲劇が繰り返されないように」と願う、大切な日。

ですが、平和を願っているのは、日本人だけではありませんでした。

遠くイタリアで毎年開催されている『広島・長崎の原爆忌の式典』

日本から遠く離れたイタリアでも、毎年この時期に『広島・長崎の原爆忌の式典』が開催されています。

そのことは、日本人がほとんど知らない事実でした。イタリアを訪れる日本人観光客が多い時期にもかかわらず、式典に参加する日本人はほぼいなかったのだそうです。

2015年、古代ギリシャ・ギリシャ神話研究家である藤村シシンさんがTwitterに投稿したのをきっかけに、この式典は日本でも知られるところとなりました。

在イタリア日本国大使館のウェブサイトでは、2016年の式典の様子が掲載されています。

2016年8月5日、71年前の広島での原爆投下を追悼する式典がローマ市内パンテオン前の広場にて行われ、当館より山内弘志次席公使が参加しました。式典は過去約20年にわたって「地球と平和委員会(Comitato "Terra e Pace")」が主催しているものです。

日伊両国の国家演奏に続いて、デ・ルーカ地球と平和委員会委員長、山内公使、ペトランゴリーニ・ラツィオ州州議会議員、バルダサリオ・ローマ市助役などが挨拶を行い、マッタレッラ大統領、グラッソ上院議長、ボルドリーニ下院議長、ラッジ・ローマ市長からのメッセージも代読されました。

参加者はそれぞれ、広島・長崎への原爆投下の惨禍を次世代に語り継ぎ、平和構築にたゆまぬ努力を継続していくことの重要性に言及しました。山内公使からは、来年はG7の議長国が日本からイタリアへ引き継がれ、その際には核軍縮・不拡散の分野でも引き続き取組が行われることを期待すると述べました。

また、ローマ・バレエ学校の学生たちによる広島と平和をテーマにした舞踊も披露されました。

在イタリア日本国大使館 ーより引用

ただ、この式典について伝えたのは一部のメディアだけでした。まだ多くの日本人は、遠い地からの祈りに気付かずにいます。

悲劇的なその日から長い月日が経っても、イタリアの人々は私たちの国を思ってくれています。

2016年8月に、イタリアが大きな地震に襲われた際には「いまこそ恩返しを」と、支援を行う日本人の姿がありました。

お互いに思い合い、支え合える国があることは、本当に心強いことです。私たちも、イタリアへの感謝をいつまでも忘れずにいたいと思わされます。

出典
grape在イタリア日本国大使館@hiroshima_pref@s_i_s_i_

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