想像を絶する長い年月をかけて少しずつ形作られていく不思議な形の岩々たち。
今回はそんな奇岩群のひとつ、「橋杭岩(はしぐいいわ)」をご紹介します。
橋の杭のように規則的に並ぶ岩柱
「橋杭岩」があるのは、和歌山県東牟婁郡串本町。
吉野熊野国立公園に属しており、国の名勝や天然記念物の指定も受けています。
串本の海岸から大島に向かって850mにわたって一列に連なっており、数は大小40ほど。
並んでいる姿がまるで橋の杭のように見えたことからそう呼ばれるようになりました。
長い年月を経て岩の柔らかい部分が海に侵食され、硬い部分だけが残り現在のような姿になったそう。
橋杭岩には、かの有名な『弘法大師』が一晩で立てたという伝説も伝わっています。
諸説ありますが、弘法大師と天邪鬼が串本から島まで橋をかける競争をし、天邪鬼の策略で途中で止めてしまったことで、現在のように橋の杭だけが残った姿になったと言われています。